現在、指導に使っている理科の教材。
思えば、10年以上にわたって作成を続けてきたもので、大きな改変を考えれば、Ver.4ということになります。
その単元での必修事項である知識、実験・観察とその考察、理解を確かめる記述などが過不足なくまとまっていて、かつ、まとめることができる教材。
一般的な既製品と違うのは、学習・受験指導をくり返し、そのレベルアップに沿うように改善していったものであるということです。
前回のVer.3は、当該学習単元を「教える」分にはばっちり。
ただ、その指導を踏まえての「問題演習」は、既製品を用いていました。
すると、教えた全てを確認できません。
例えば、教材のサンプルとして示してきた「炭酸水素ナトリウムの分解」の出題事項は、以下のようなものです。
- 加熱後に発生する物質の名称
- 石灰水の変化
- 塩化コバルト紙という名称と色の変化
- 反応前後の物質の、水への溶けやすさの違い
- 反応前後の物質の、水溶液の性質
- 反応前後の物質の、フェノールフタレイン溶液を加えたときの変化
- 加熱時の注意点(試験管の口を下げる)
- 7の理由
- 火を消す前に行うこと
- 9の理由
これら全てを1題で網羅した教材は見たことがありません。
そして、このようなことは、あらゆる分野のあらゆる学習内容においても同様です。
ゆえに、全ての出題を経験させたければ、複数の教材を準備する必要があります。
特に「夏期講習会」で全てを網羅できないのは、世間一般のことではありますけど、私が思い描く理想の形ではありません。
夏休みの勉強が一番大事!と言ってて、その夏に扱わず、実力テストで出て初めて
「実はね、、、」と説明を行う。
残念じゃないですか?
どうせ使うならいい教材!
ということで、さらに3か月ほどかけて、夏期講習会で使う全ての単元に、上記のような全てが確認できる問題を追加しました。
そうしてできあがったVer.4がこちら!
①生徒は説明を聞きながら、左のページで書き込みを行う。
②集中を切らさない分量で区切り、右ページの設問で練習。
全ての説明内容を問題演習で確認させる。
これが当塾の授業です。
「授業は必要ない」
というスタイルの塾もありますが、生徒がつまづくところを踏まえて、すでに洗練されたものを伝授する方が、生徒の学力をより高めることができるはずです。
「その場で正解ができるだけ」の表面的な理解をさせてしまえば、「質より量」で学力を上げなければなりません。
当塾は学力でクラス分けを行ってはいませんが、誰でも成果は出ます。
きちんと説明を聞いて、きちんと問題演習を行い、身につけていけば良いだけです。
授業は動画で再確認もできます。
中3内容は教科書準拠の既製品で、と、去年までは済ませていましたが、やはり不十分だと感じていたため、さらに時間を費やして中3内容まで完成させました。
演習の全てが直前で説明したことの再現なので、解答・解説に時間をかける必要がなく、授業時間の質を高めることができるのも、大きなメリットです。
ということで、当塾のオリジナル教材理科の歴史は、これにて完結です。
もちろん、今後もリニューアルしますけど。
これでできるようにならないわけが無いではないか。